
高校に進学されなかったり、高校を中退されるなどして、中卒資格の方も多くいらっしゃいます。
このように中卒の方の場合、高卒の方と比べて就職などの場面で不利になるケースもあり、のちのち悩むこともありますよね。
そこでおすすめなのが、高校卒業者と同程度の学力があることを認定しもらうための「高校卒業程度認定試験」(高認)です。
そこで今回は、高認についてとそのメリットを解説します。
高卒認定試験とは
まず、高認とは一体何なのかを見てみましょう。
高認とは、高等学校卒業程度認定試験の略称です。過去は、大検と呼ばれていました。こちらの名称の方がなじみのある方も多いと思われます。
高認とは、名前のとおり、「高校卒業者と同程度の学力があることを認定してもらう」試験です。
高認と旧大検とは何が異なるのかということですが、主に試験科目と受験対象者が変わりました。
そして、高認をとっておくと、就職などの面で相当メリットがあります。
高認を取得するメリット
高認を取得するメリットは、箇条書きにすると以下のとおりです。
● 公的に高卒資格者と同等の学力があると認定されるということの他に、・大学、短大、専門学校の受験資格が得られる
● 多くの企業が高卒と同じ扱いをしてくれる・公務員にも就職しやすいということがあります。
以下、各メリットの内容について解説します。
大学、短大、専門学校の受験資格が得られる
高認に合格すると、大学や短大、専門学校等の受験資格が得られます。
正社員率に関するある調査によると、中卒者の正社員率は33.5%、高卒者の正社員率は56.3%、短大卒は64%、専門学校卒は68.5%、大卒者は82.7%となっています。
中卒者と高卒者の生涯年収の開きも、3000~5000万円程度の開きがあります。
高認を受けて合格することによって、将来の可能性が大きく開き、様々な進路選択をとれるようになれるといえるでしょう。
多くの企業が高卒者と同じ扱いをしてくれる
高卒の方と高認合格者との間で採用時に差をつけているかどうかという、あるアンケート調査によると、年々高卒の方と高認合格者との間に「差をつけていない」とか「高卒者と同等に扱う」と回答する企業が増えてきています。
平成13年度にはわずか28%でしたが、平成22年度には44%近くの企業が「高卒者と同等」あるいは「差をつけていない」と回答しています。
このことからすると、高認に合格していると、高卒者と同程度の就職先が開かれやすいということになります。
公務員にも就職しやすい
公務員試験は、中卒でも受験できるものもありますが、「高校卒業程度の学力」が必要とされます。
よって、高校卒業程度の学力を身に付けておくと、試験対策に役立てることができます。
高認に合格している場合は高校卒業程度の学力はあると認定されているわけですから、当然公務員試験にも合格しやすいです。