皆さん、こんにちは。
高卒認定試験の過去問や演習問題を解いているとき、途中から
「何を読んでいるのかわからなくなってしまう…」
「文章を読んでも頭に入ってこない…」
という経験はありませんか?
今回は、高卒認定試験の勉強で「読解が苦手」と感じる方のために、過去問を使った読解力の養成方法をご紹介します。

読解力は「科目の知識」だけでは足りない
高等学校卒業程度認定試験は科目数が多い試験ですが、
科目ごとの範囲は高等学校で学ぶ範囲に比べて限定的です。
そのため多くの科目の問題で、科目の知識に関係なく読解によって解くような設問が見られます。
ところで皆さんは、問題文を読むために必要なものはなんだと思いますか?
ほとんどの方が、その科目に関わる知識を思い浮かべたかと思います。でも『読む』を行為として捉えてみると、もう少しいろいろな前提が必要になってきます。
つまり、
科目の知識だけでは問題が解けないことがあるのです。
文章を読むためには、次の3つの力が必要です。
- 文中の単語を知っていること
- 文章を順番どおりに読む力(論理的に読む力)
- 文章の作られ方(文章構成)を知っていること
これは「国語の能力」というより、
「読むための土台」と考えるとわかりやすいです。
① 文中の単語を知っていること
あらゆる文章は言葉で書かれていますから、文章を読むためには言葉に関する知識が必要不可欠になります。そして言葉の意味や読み方などの知識は急に身につくものではなく、相応の時間が必要になります。
こう言うと「でも、先生。単語の知識を身につけるためには文章を読むしかないのでは?」という声が聞こえてきそうですね。たしかに文や文章を読むこと自体が、『読む』前提となる技能を身につける訓練になります。当然、文を読むことで単語の知識も少しずつですが身につきます。
単語の知識を身につける方法は『読む』だけではありません。
たとえば、2つ前の段落にある「言葉の意味や読み方などの知識は急に身につくものではなく」の部分に着目し、この文を書き換えてみましょう。みなさんならどうしますか?
四字熟語を使えば「言葉の意味や読み方などの知識は急に身につくものではなく」は、
「言葉の意味や読み方などの知識は一朝一夕に身につくものではなく」
となります。
② 文章を順番どおりに読む力(論理的に読む力)
文章を読むのが苦手だという人は、もしかしたら文章の書かれている順番を意識できていないのかもしれません。
文章は原則として文頭から文末に向かって読み進めるように書かれています。
そうでない文。たとえば「途中から読み始め、一度文末を読んだ後に、最初の文を後ろから前に向かって読むとやっと意味がわかる文」があるとすれば、それは暗号文と言ったほうがいいでしょう。
ごく一般的な文章は文頭から読み進め、文末に向かってひたむきに一直線に読みすすめることで読者は内容を理解することができる、ように書かれています。『論理的に読む力』の論理とは、文章が『文頭から文末に向かって』直線的に並んでいる順序を正しく(狂いなく)わかっているということになります。
文章が苦手なひとは、こうした順序を意識していないか、あるいは「すでに読んだ文中に見落としたヒントがあるのではないか」と余計な気遣いをしてしまい、かえって読みづらい読み方をしているのかもしれません。
では『論理的に読む力』を身につけるにはどうしたらいいでしょうか?
実は『論理的に読む力』も文章を書く側の立場を理解することで身につけることができます。
「でもいきなり文を書けって言われても、どう書いていいのかわかりません」と思う人もいるでしょう。最後の技能『文章構成の基本』がまさに『文章をどう書くのか』という文を『読む』ための前提となる技能なのです。
③ 文章の作られ方(文章構成)を知っていること
文章は次の順番で作られます。。
1. 主題(話の中心)
2. 説明(理由・具体例)
3. まとめ(筆者の言いたいこと)
このように文と文を配置していくことで文頭から文末に向かって読んだ読者が内容を理解できるように、文章を書くことができます。
具体例として『日記を書く』ことを考えてみましょう。
夜、美味しいご飯を食べて満足げなあなた。明日のご飯を楽しみにしつつ、この幸福を日記に書こうと思いました。あのハンバーグが美味しかったこと。中に入っていたチーズとデミグラスソースのこと。
思い出した順に文章を描くと次のようになります。
*
○月△日
美味しいものを食べると元気が出ますね。
明日のご飯がいまから楽しみです。今日はハンバーグをたべました。
ハンバーグにはチーズが入っていて、デミグラスソースがかかっていました。大変美味しかったです。
*
文の順序が散漫になっています。これだと文と文の関連性が読み取りづらく、何を言いたいのかがよくわかりません。
同じ文章の構成を先ほどの構成に組み替えてみましょう。
*
○月△日
今日はハンバーグをたべました。
ハンバーグにはチーズが入っていて、デミグラスソースがかかっていました。大変美味しかったです。
美味しいものを食べると元気が出ますね。明日のご飯がいまから楽しみです。
*
この文章は1. 主題 2. 主題についての細かい説明 3. まとめ の順に書いていますが、読みやすくありませんか? このように文章構成の基本を抑えることで伝わりやすい文章になります。そしてこの伝わりやすい順序をわかったうえで文章を読むことで、より『論理的な文を論理的に読む』ことができるようになります。
『読む』のが苦手な人は、文を『書く』そして『読む』こと!
文章を読むために必要な3つの技能『単語の知識』、『論理的な文章を論理的に読む力』、『文章構成の基本』は文章を読むだけでなく、書くことでも身につけることができます。
特に読むのが苦手という人は、書く練習をしてみましょう。
日記やブログでもいいですし、その日勉強した内容をノート1ページ文の簡単な文章にまとめてみるのも読解力を身につけるよい練習になります。
まとめ|読解力は「練習すれば必ず伸びる力」
高卒認定試験の過去問が読みにくいのは、能力不足ではありません。
必要な「読みのスキル」を、これまで使っていなかっただけです。
読解力は、
年齢に関係なく、練習すれば必ず伸びる力です。
そして、読む力がつくと、
- 国語
- 公共・歴史・地理
- 科学と人間生活
- 英語の長文
ほとんどすべての科目で得点が伸びやすくなります。
勉強が久しぶりでも大丈夫。
焦らず、短い文章からゆっくり読んでいきましょう。
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この記事を書いた人
J-Web School編集部
教科担当者と編集者が共同で執筆・監修し、文部科学省の実施要項など一次情報を確認のうえ掲載しています。最新の制度変更にも随時対応し、内容は定期的に更新します。














