不登校生徒への一歩、訪問支援のエピソードの5-尾添校長の明日は晴れ⑦
絵を描く生徒たち。
褒めれば褒めるほど驚くほどに上手になっていく!。
学校に行けなくて、家にいる生徒たちはその時間を持て余し気味になります。
ゲームにハマりまく瑠璃子生徒もいれば、
ひたすら絵を描くことに時間を費やす生徒たちもいます。
私が毎週土曜日に、生徒のお母様が自宅前までお迎えに来てくださり、
訪問していた中2の女の子は、中3の最後まで1年以上訪問したのですが、一度もマスクを外したお顔を見ることはありませんでした。
でも彼女の描いた絵は毎週毎週新作を見ることができました。
そして、その絵を褒めて褒めて褒めあげていくことをひたすらに繰り返していきました。
しまいに、彼女は『オジサンの描き方』というイラスト集を買って、私のイラストを描いてくれました。
勉強を1とするなら、
絵の話は9の割合でした。
まだ当時知る人ぞ知る状態だった米津玄師さんを彼女は大好きで、その絵の才能を私に力説してくれました。
ずっと不登校だった彼女ですが、中学校が粋な計らいをしてくれます。
学校の学園祭のポスターを○○さんに描いてもらいたい。
学校でも彼女の絵の才能は知る所となり、担任さんと学年主任さんが依頼をくださいました。
彼女はプレッシャーもありましたが、素晴らしい絵を描き、そのポスターは何十枚と学校に掲示されました。
その掲示された絵を見るために、彼女は2年ぶりに学校に足を踏み入れました。
そして、たくましくなって美術専門コースのある高校に進学していきますました。
絵を描くこと、
それを認めて褒めること、
その繰り返しの中で生徒たちは自分の中に誰にも負けない自信を持つことができ、少しづつたくましくなっていきました。
この記事を書いた人
尾添 先生
J-Web School / J-Schoolの高卒認定試験専門講師。約10年間、不登校支援カウンセラーとして、学校に行けず悩んでいる子供たちや、その保護者の話を聞き、未来への道をひらくご支援をさせていただいています。