高卒認定試験(旧大検)は、高校を途中で退学された方や中学卒業後に就職した方々にとって、高校卒業と同じ学力があることを証明する道として注目されています。本記事では、高卒認定試験の特徴や学習方法、さらに高得点で合格する意義について解説します。
高卒認定試験の特徴とは?
高卒認定試験の特徴を把握することは、合格への第一歩です。
問題のレベルは高校1〜2年生程度であり、試験形式は択一式のマークシート方式です。
さらに、科目別に合否が判定され、全ての科目に一度で合格する必要はありません。各科目の合格ラインは約40点とされています。
どんな人が受験している?試験実施状況を検証!
実際の試験実施状況を見ると、高卒認定試験合格者の最終学歴の割合は、「高校中退」が最も多く、次いで「全日制高校在学」、「中学卒」ならびに「定時制・通信制高校在学」の順に多い傾向が見られます。
高卒認定試験合格者の年齢別割合をみると、「16から18歳」が最も多く、次いで「19から20歳」、「21から25歳」、「26から30歳」、「31から40歳」の順になっている傾向が見られます。
試験で1科目以上合格した方は8割程度であるため、これらの方々の8割程度は1科目以上合格する傾向があります。科目合格しやすい試験です。複数回に分けて受験することで、合格できる試験ともいえます。
高卒認定試験合格への近道
高卒認定試験合格を目指すための学習方法は、通学型スクール、通信型スクール、独学の3つの方法があります。
① 通学型スクール
午前9時ごろから夕方5時ごろまでの時間帯に、学校と同じように時間割に沿って学習します。規則正しい生活で、同じ高卒認定試験合格という目標を持った仲間と一緒に勉強できる利点があります。全国に多くのスクールがあり、受講料は私立高校と同程度となります。
② 通信型スクール
いつでもどこでも場所を選ばずに学習できる方法です。お住まいの地域や心理的・身体的な都合で通学型のスクールに通えない方、仕事をされている方が多く利用されています。受講料は通学型と比較して安価に設定されています。書籍教材やDVD、インターネット教材を使用して学習します。
③ 独学
高校に在学した経験があったり、自分なりに学習したいという方がこの方法を選択しています。予備校とは違い、サポートが受けられないため、自分で管理をしっかりしていかないといけません。高卒認定試験の苦手教科のみ個別指導の塾に通う、家庭教師の個別指導を受けるというケースもあります。
自分に合った学習方法・スクールを選ぶことは難しいです。高卒認定試験に合格するためには、早めに学習をスタートして、受験まで継続させることが必要です。
≪スクール選びのポイント≫
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通学型 |
通信型 |
独学 |
選ぶ理由 |
・同じ境遇の仲間を持ちたいため
・家以外の場所で学習したいから
・独学では不安だから
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・予備校まで遠いから
・仕事との両立のため
・独学では不安から
・免除科目が多いから |
・免除科目が多いため
・思い通りの学習をしたいから
・合格を急がないから
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利 点 |
・規則正しい
・仲間ができる
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・場所を選ばない
・受講料が通学より安い
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・自分の思い通りの学習ができる
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欠 点 |
・私立高校並みの授業料 |
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・相談相手がいない
・自己管理が難しい
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高卒認定試験に高得点で合格を目指すケース
点数 |
80点から100点 |
60点から79点 |
合格最低点から59点 |
高認での成績評価 |
A |
B |
C |
高校での評定 |
5 |
4 |
3 |
高卒認定試験に合格する際に、高得点で合格した方がよい方々がいます。それは、総合型選抜入試、推薦入試の受験を希望されている方々です。
総合型選抜入試や推薦入試を受験する際には、「合格成績証明書」を合格証書に添付して受験先の学校へ出願します。この際、高卒認定試験の成績が、高校で言う評定平均とみなされます。高卒認定試験の評定値は、80点以上でA、60点以上でB、合格最低点から59点がCという評価がつけられます。
大学側ではこの評定をどのように評価するのかは公表していませんが、A評価が5、B評価が4、C評価が3と考えられます。入試で評定平均値が4.0以上必要であれば、60点以上での合格を目指すことをお勧めします。
まとめ
高卒認定試験は、多くの方々に学力を証明する機会を提供しています。自分の状況に合った学習方法を選び、早めに学習をスタートさせることが合格への近道です。また、高得点合格は総合型選抜入試や推薦入試を目指す方々にとっても重要です。高卒認定試験は新たな道を切り開く第一歩となるかもしれません。ぜひ、自信を持ってチャレンジしてみてください。未来への扉が開かれるかもしれません。